知的障害児と姉

知的障害を持つ妹と姉の私、なんだかんだ大人になってました、そんな日々。忘れてしまう前に書いておきます。

▶妹、到着

 待ちに待った妹の到着?ご帰宅?ただただ可愛い存在をただただ可愛がりまくった。寝転がる妹の横に私も横向きに寝て、妹に延々と保育園の話をした。お腹に優しく手を当て、トントンしてあげた。保育園で習ったトムソーヤのお歌「バンビ人猟奇すさ~まじく~♪」も歌ってあげた。どんな歌詞だよ絶対違う上に、母が「歌詞が恐ろしいwww」と爆笑していた記憶がある。というか証拠動画がどこかに残っているはずだ。妹が家に来たはじめの頃の、あの幸せの一片は今もしっかり覚えている。

 

 まだ妹が床をコロコロしているくらいの時、母から妹の手術について教えてもらった。妹は、口を開けると上側にぽっかり穴が開いていた。なんじゃこりゃ?!怖いもの見たさから何度も妹にその穴を見せてもらった…。姉ェ…。後に数年数回かけて手術をし穴は塞がったが、手術経過の時にはその口内の穴に黒い糸が張ってとても痛そうだしグロテスクだけどやっぱり怖いもの見たさから、かなりの回数妹に見せてもらっていた…だって妹も構ってもらえて嬉しいのか楽しそうに見せてくるし…姉ェ…。

 

 

 この頃は私も4,5歳と幼かったせいか、家の不穏な空気やバランスの悪さは感じていなかった。しかし母はどう思っていたのだろう、多分妹が生まれてすぐ、医者から障害児であることを聞いていたのではないだろうか。母は妹が生まれたことを、友達や兄姉のママ友に言わなかった。母の周りに第2子3子出産ラッシュや幸せ事が多いなかで遠慮したのだろう、つまりはそういうことだ。

 

 でもね~、私保育所で妹生まれたこと言いまくってたよ?先生にも言ってたよ?絶対ママ友や先生からおめでとうと言われ、母は複雑な気持ちになっていたんだろうなぁ、本当すいまっっっせん。